大人の女性は下肢静脈瘤に狙われている|治療すれば治ります

ドクター

リンパ球を増やしがん治療

ナース

顆粒球増加もがんの一因

がんの中でも胃がんや大腸がんなど消化器系のがんは、他の臓器と比べても発症率が高くなっています。その原因の1つとして、それら消化器官の粘膜に活性酸素が発生しやすい点が挙げられます。細胞を酸化させてダメージを与える活性酸素は、がんに限らずさまざまな病気の原因となるのです。免疫システムの担い手は白血球ですが、中でも好中球・好酸球・好塩基球といった顆粒球が約60%を占めています。顆粒球は交感神経が緊張すると増加すると言われており、強度のストレスが続いた状態では増えすぎてしまいます。消化器官の粘膜は新陳代謝が活発なため大量の老廃物が発生し、これを処理するために顆粒球も集まってきます。顆粒球が異物を消化する際に発生する活性酸素が粘膜の細胞を傷つけ、結果的にがん細胞化してしまうのです。白血球の約35%を占めるリンパ球は、外から侵入する異物ばかりでなく人体内部で発生したがん細胞も排除しています。がんを発症するとリンパ球が減少し、がん細胞を排除する能力も低下します。がん免疫療法の中でも、活性化リンパ球療法はリンパ球を人工的に増やす方法です。リンパ球が増えれば免疫システムが正常化すると考えられるのです。

リンパ球の培養技術に進歩

活性化リンパ球療法の実現に当たっては、体外に取り出したリンパ球の培養技術が大きな課題でした。研究者たちの努力が実を結び、現在では2週間でおよそ1000倍にまでリンパ球を増やすことに成功しています。免疫力が低下したがん患者は、自力ではリンパ球をこれほど増やすことができません。体外で増やしたリンパ球を体内に戻すことで、がん細胞を処理する能力も1000倍に高まるのです。リンパ球にもNK細胞やT細胞・B細胞などいくつかの種類があります。リンパ球全体を増やす従来の方法に加え、特定種類のリンパ球を増やすことで治療効果を高める免疫療法が多く開発されてきました。アルファベータT細胞療法は、古くから実施されてきた免疫療法の1つです。がん治療と免疫システムとの関係においては、免疫抑制作用をどう解除するかが課題でした。アルファベータT細胞療法ではT細胞だけを増殖活性化させますが、その過程で免疫抑制物質の多くが排除されます。そのためがん細胞への攻撃力が強化されるのです。免疫療法には他にも数多くの種類があります。いずれもリンパ球培養技術の進歩に支えられており、多くのがん患者を救う原動力となっているのです。